旧中川邸について

中川家当主・中川計三郎氏が長年の歳月と多くの財を投じて建築した屋敷。当時1000円で家が建てられた時代に10万円もの巨費と5年もの工期をかけて建築された。1661年（徳川寛文年間）から代々の中川藤吉氏が継承してきた山林業から1911年（昭和44年）独立し、中川計三郎商店として現在の中川木材産業株式会社の礎を築いた。
1937年（昭和12年）8月10日に棟上げし、1938年（昭和13年）に完成した本建物は、横町の通りに面して主屋と蔵が並び、複雑に設けられた屋根の意匠の重圧感は「日高御殿」と称された。第43代総理大臣・東久邇宮稔彦王や博物学者・南方熊楠も逗留した名家。

売却や取り壊しの話があり、御坊まちづくり委員会が古い町並みを保存するために、購入希望者を募り、なかがわとしてオープンした。