根来寺は新義真言宗総本山。春には桜の名所として、秋には紅葉の名所としても観光客で賑わいます。国宝「根本大塔」や数々の重要文化財を有し、年中を通して多くの参拝者が訪れる観光スポットになっています。

高野山に伝法院と密厳院を建立した覚鑁上人は、保延6年(1140)、高野山の一部の人たちとの間に確執が生じ、根来寺に移りました。また、室町時代末期の最盛期には、種子島から伝来したばかりの火縄銃を持ち帰り、僧兵による鉄砲隊が作られた。寺領72万石、僧坊2700、僧兵１万を率いて根来衆として大きな勢力を誇りました。

天正13年(1585)3月に豊臣秀吉が攻め入り、大塔・大師堂などを残して全山焼き払いましたが、紀州徳川家の外護を受けて、大門・伝法堂・常光明真言殿・不動堂など主要建物が復興されました。